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■ 実技講習会(Wet Lab) ■

Aコース

​定員:12名
実験小動物(マウス・ラット)の取り扱いおよび処置の基礎技術
原田 伸彦 先生​(東大学大学院医学系研究科附属動物実験施設)
東北大学大学院医学系研究科附属動物実験施設
/東北大学動物・遺伝子実験支援センター

動物を用いた実験は、3Rsの原理のもと、適切な動物福祉や倫理に則った実験方法が求められます。本コースでは、小動物(マウス・ラット)を対象とした組織化学を行う初心研究者のために、動物倫理や福祉の基本的な考え方を学ぶとともに、動物の保定法から試料投与法(経口投与、腹腔内投与、尾静脈投与)、採血法(尾静脈採血、全採血など)、麻酔法(吸入麻酔、注射麻酔)、安楽死法及び臓器摘出法など、小動物の組織解析前処理法を実際の動物を用いて学ぶことを目的とします。講師は附属動物実験施設の教員および技術職員7名で構成します。

Bコー

​定員:16名
『顕微鏡・顕微鏡画像の基礎を知る』
​株式会社 ニコンソリューションズ

光学顕微鏡の性能は日々進化していますが、基礎と原理は不変のものであり、基礎と原理を正しく習得していただくことにより、日々の顕微鏡を用いた検査、診断をより正確なものにして頂けると確信しております。又、今回のWet Labコースでは、明視野観察方法、蛍光観察方法をメインに、顕微鏡用デジタルカメラを用いた画像取得方法等もご紹介させて頂きます。

また15:00からは大阪大学 放射線科学基盤機構 教授であります樺山先生をお招きし論文に使用可能な顕微鏡画像の活用についてご講演いただきます。顕微鏡の基礎から顕微鏡画像の使用、応用、最新の情報など学べる貴重な会となりますのでご参加お待ちしております。

Cコー

​定員:16名
『透明化脳標本のイメージング技術を知る』
​株式会社 ニコンソリューションズ

順天堂大学 大学院医学研究科 脳回路形態学 日置教授をお招きし透明化脳標本のイメージングについて講習会を実施していただきます。

国内外で続々と開発が進められている組織透明化技術は、光散乱を低減化することによって、組織標本の深部からでも充分量の光を検出することができる技術です。この技術を活用することで、厚みのある標本をそのまま観察することができ、高速かつ大規模な三次元構造解析が可能となります。本コースでは、ScaleS法(Hama et al., 2015)による脳組織の透明化処理の一連の流れを、実際の脳標本を使って学んでいただきます。また、共焦点レーザー顕微鏡を用いた透明化処理標本のイメージング法も紹介します。透明化に用いる溶液のほとんどは高い屈折率を示すことから、それに応じた対物レンズを用いるなど、ちょっとした工夫が必要になります。透明化技術が皆様にとって身近な技術となることを期待します

Dコー

​定員:14名
『ウェスタンブロッティングの最先端技術』
​プロテインシンプルジャパン株式会社

ウェスタンブロットがシンプルウェスタン(キャピラリー全自動ウェスタンブロット)に進化いたしました。30分でウェスタンを行える時代です。プレーティングさえできれば誰でも、3時間後、ハンズフリーで結果を得ることができます。ウェスタンの全自動化により、優れた定量性、優れた再現性で正確な結果を取得いたします。本コースでは、弊社シンプルウェスタンを用いて、標的タンパク質の発現を確認するだけでなく、定量測定などタンパク質発現解析を理解することを目指します。

Eコー

​定員:12名
『リアルタイムPCRによる遺伝子発現解析実習』
ーモフィッシャーサイエンティフィック ライフテクノロジーズジャパン株式会社

リアルタイムPCR による遺伝子解析はがん関連遺伝子解析や病原微生物検出など幅広い分野で活用されていますが、サンプル調製や核酸抽出、逆転写によるcDNA 合成、内在性コントロール遺伝子選択など様々な注意点があり、基礎原理の理解と合わせて適切な操作や手技の実施が重要となります。今回の実習ではコンタミネーションを回避できるようなピペット操作をはじめとして、逆転写反応やリアルタイムPCR に関して基礎からの説明と合わせて実施し、良好なデータを得る方法を習得します。また、FFPE サンプル等からの取扱いにおける留意点なども講義で説明し、幅広い遺伝子解析手法の理解を目指します。

Fコー

​定員:20名
『RNAscope -超高感度RNA in situ hybridization- を知る』
​Advanced Cell Diagnostics Japan

RNAscopeはFFPE組織、凍結組織、培養細胞等のサンプル中のRNAを、独自のRNA in situハイブリダイゼーション(ISH)法により検出する新しい技術です。特許を取得した特徴的なプローブを用いることで、非常に高い特異性と感度を実現しました。プローブと各試薬をキットとしてお届けするので、従来法の様な面倒で有害な試薬調整は不要です。プローブのターゲットとして、ヒト、マウスや各種モデル生物は勿論、微生物やウイルスの検出にも広く利用されています。赤、茶、2色(赤・緑)の発色キットと最高12色までの蛍光キットをご用意しており、免疫染色との組合せも可能です。当日は茶の発色キットを用いて、コントロールスライドをコントロールプローブで染色します。

Gコース

​定員:12名
『病理組織検体を使用したin situ ハイブリダイゼーション法の基礎と応用』
​株式会社 常光

FISH 法(蛍光in situハイブリダイゼーション法)はゲノムマッピングの技術であり、染色体異常症候群や腫瘍の染色体異常を検査する為に導入され、広く使用されています。またFISH検査は、間期核においても特定の遺伝子座標を明瞭に検出できることが特徴で、病型特異的染色体異常が知られている白血病やリンパ腫、固形腫瘍において遺伝子異常を検出し、これを指標にした診断と治療が行われています。今回はISH法の基本原理から、ヒトのDNAを対象としたFISH法の実際の手順に沿った操作方法および蛍光顕微鏡を用いた検出方法を紹介します。(実演する処理は時間の制約上、短縮した模擬的なものなります。)

Hコー

​定員: 5名
『核酸の品質を測定してみよう』
​アジレント・テクノロジー株式会社

近年、次世代シークエンス(NGS)解析をはじめとする各種遺伝学的研究の需要の増加に伴い、結果の信頼性を担保するための情報となる、もとのサンプルの品質確認の重要性が高まっています。また、NGS解析ではライブラリ調製のプロセスの中で、サイズ分布や濃度を確認することも必要です。

核酸の分解度やNGSライブラリのサイズ・濃度は、実験の結果に影響する重要な指標で、電気泳動によって測定することが可能です。

本コースでは、弊社の全自動電気泳動装置TapeStationを用いたゲノムDNAおよび調製済NGSライブラリの電気泳動の実習を通じて、その方法と、論文等でも使用されている、TapeStationで算出される分解度合いの客観的な指標(DIN)などをご紹介致します。

Iコー

​定員:20名
『三次元画像解析の基礎』
​日本エフイー・アイ株式会社

本コースでは、解析ソフトAmiraを使用した画像データの2D/3Dの可視化方法ならびに画像処理と定量評価のワークフローの構築について、実際の連続切片画像をもとに解説します。セグメンテーション手法の基礎では、インタラクティブなセグメンテーション(領域抽出)ツールの使い方について、解析の基礎では、セグメンテーションされた領域に対してどのような解析指標が計算可能かについて説明する予定です。お手持ちのデータの解析に関するご相談の時間も設けています。

Jコー

​定員:18名
『レーザマイクロダイセクション法による遺伝子解析用試料回収と「川本法」の講演』
ライカ マイクロシステムズ株式会社

解析技術の進歩により遺伝子発現プロファイル作成、空間トランスクリプトーム、空間オミックスなど、より複雑な解析結果を速やかに取得できる昨今、その対象となる生体組織からのサンプリングにも質、量、迅速さが求められています。また、組織切片から細胞群の高速回収を主目的とするレーザーマイクロダイセクション(LMD)でも、96穴PCRプレートへの回収や対象領域の自動認識など、多量サンプリングに特化した新たな機能が備えられています。今回の講習では、これらの実験系を視野に入れ、より適した凍結標本作成、固定、染色方法のコツ、LMDによるサンプル回収までの一連の流れを実演いたします。さらに、「川本法」開発者の川本忠文先生の講演と研究相談会を予定しています。

Kコー

​定員:15名
『蛍光抗体法による多重染色』
松崎 利行 先生(群馬大学大学院医学系研究科生体構造学)

動物の組織切片を用いた、蛍光抗体法間接法による多重染色をおこないます。時間の都合から、あらかじめ準備したパラフィン切片と凍結切片を用いて、抗原賦活化から実際におこないます。一次抗体は、異なる動物で作成した2種類の抗体(ウサギ抗体とモルモット抗体を予定)を用い、適切な組み合わせの蛍光標識二次抗体を用いて、それぞれ標識します。封入後に蛍光顕微鏡で観察をして終了となります。実際におこなう手技自体は複雑ではありませんが、細かな工夫点を説明したり、受講者の皆様からの質問等にお答えしたりしたいと思います。

Lコース

​定員:10名
『培養細胞の免疫染色実習』
​望月 信弥 先生(​自治医科大学医学部解剖学講座解剖学部門)

細胞は生命現象を再現できる最小単位であり、生体内と比較するとシンプルな条件で実験を行えるのが培養細胞を用いた実験の特徴です。なかでも培養細胞の免疫染色は煩雑な手技を必要とせず、比較的短時間で任意の分子を可視化することができます。培養細胞を免疫染色で可視化するためには、適切な環境下でスライドガラスやカバーガラス、ガラスボトムディッシュに細胞を生やす必要があります。本コースでは、HeLa細胞を用いて、培養器面のコーティング方法から蛍光抗体間接法による免疫染色までの一連の操作をご紹介し、細胞内膜小器官を可視化します。加えて、浮遊細胞のサンプリング方法についてもご説明したいと思います。

Mコース

​定員:20名
『初学者のための免疫組織化学実習』
​東北大学病院 個別化医療センター/東北大学大学院医学系研究科病理検査学分野

免疫組織化学法は、抗原抗体反応により組織中の特定の抗原を標識し、可視化する手法です。

本コースでは、マウスのパラフィン包埋切片を用いて目的蛋白を可視化します。抗原賦活処理から抗体反応、DABを用いた発色までの一連の操作を実際に体験していただく予定です。初心者の皆様はもちろん、経験者の皆様にとっても参考になりますよう、当分野の経験をふまえながら、基礎的な知識から手技のコツや注意点、トラブルシューティングについて解説いたします。

田中 美桜 先生(東北大学病院 個別化医療センター)
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